滑り止め一筋15年・・・まだまだ修行中

2010年8月31日 (火)

この仕事断りたい気分!!

        本磨き大理石の滑り止め その2

 早めの昼食を済ませ、現場へ戻り、施工開始です。施工面積は1・2階合わせて170平米程度ですが、調整液と塗布量との兼ね合いもあり施工時間は通常の1,5倍を想定して塗布していきました。

 息を止め、毎回所定量を所定数塗布していきます。5分も経てば汗が目に染みてきました。手を止めその都度、顔とヘルメッをタオルで拭き取りながら塗布作業を続けます。やがて床に汗がポタポタと・・・〃ヤバイ・・・直ぐに手を止め、ヘルメットと床を間髪入れずに拭き上げ、フーッと一息。下を向いて床に集中して塗布しているのですから汗にまで気が回らなくなるのです。

 1階部分を塗り終えた頃には、年ですかね・・(*´ェ`*)・・のどは渇くし、もうフラフラになりましたよ。当日の現場新規入場の手続きの際にゼネコン担当者から説明されたルールは・・・〃現場施設内・近隣施設での飲食は厳禁で、飲食休憩は休憩所を利用する事。ヘルメットを被らなかったり袖を捲ったりした者は即刻退場させます。〃・・・一般的で当然なルールですがね。その休憩所って言うのが現場から5分もかかるんですよ。ヘルメットして長袖着て水分補給する為に、たびたび行ってられませんよね。

 元々、私が建築土木の業界で育ってない事もあるんでしょうが、未だに、この手のルールには違和感を感じています。通常、滑り止め施工は新設の建物の場合、引渡し直前か内装工事等が終わってから実施します。従って落下物や転落、組んである足場等で頭を怪我したりする事は無いのです。特例を除き現場作業員が機材を搬送する為、頻繁に往来する事も殆ど無いのです。ヘルメット着用は工事関係者ですから納得できますが、このクソ暑い中、汗も落とせない集中力を必要とする現場で、長袖着用はないやろ・・・なんてボヤキながら・・・

 実は当日、半袖を着用して行きまして新規入場の手続きの際、ゼネコンに怒られたんですよ。現場では長袖が常識だろうってね。・・・通常は事前にゼネコンに現場の特殊性を説明し、了解を得てから仕事を請けるんですが、S社がその交渉をしていなかったんですね。慌てたS社の担当者は直ぐに長袖を準備してくれましたが、それが厚手の生地でしてね。・・・まぁ色々とありましたが、それでも午後4時半には無事施工終了となりました。

 他の業者さんでは対応出来ない特殊性を求められる現場は、いつもの事ですが大変に疲れます。・・・ヘロヘロになってしまいますが、仕上がりと効果を確認した後は・・〃よし!今日も良い仕事が出来た。〃・・と快い満足感を覚える事で疲れも癒されます。

 しかしながら、相見積もりの中での施工価格は、決して満足出来るものではありません。技術力・ノウハウと言うものを設計・ゼネコンがまだ理解し得ない現況下では、私もそこらの一人の職人でしかないのです。官民問わず、価格のみが先行する変な流れが続く昨今、〃生き延びる為には黙ってやるしかない〃って事になるんでしょうが、15年前に私が描いた滑り止め業界の発展的な構想が捻じ曲がってしまったような感覚さえあります。・・・まだまだ苦難の道は、果てしなく続くのか・・・

 

 

 次回へ

2010年8月26日 (木)

この仕事断りたい気分!!

          本磨き大理石の滑り止

 先週S社の依頼で広島に行ってきました。広島駅の新幹線駅側周辺の変貌に唖然としましたね。かつて銀行員時代に生活した広島の面影は、JR中国バス本社を除き見渡す限りありませんでした。今回のテーマとなった建物は、その変貌の象徴でもあるような28階建てのビルです。

 敷設されているのは2種類の本磨きの大理石です。こげ茶色のマロンブライトとベージュ色の??私も初めて遭遇するものです。『やれやれ、やっぱり新種のウィルスであったか・・・』・・・私が今日も現場に立ち続ける理由の一つは今回みたいなケースが多々あるからなんです。

 S社から事前に情報を得ていたので現場で施工溶剤の調整をすべく、其れなりの材料は持ち込んでいたものの・・・〃暑い!・・・。気温36度を超える中、ゼネコンの厳しい指示の下、ヘルメットに長袖の服を着用させられ溶剤の調合、調整を始めました。大理石其々のサンプルを相手に格闘する事約1時間・・・やっと納得できるレベルに調整が終わった時には、ズボンの中まで汗だくでしたよ。この間、困ったのはヘルメットから滴り落ちる汗です。調整中の溶剤を塗布した石面に汗がポタポタ落ちると、その痕が残ってしまうのです。

 唯一幸いだったのは、溶剤の調整をしてる間、設計の責任者が立ち合ってくれた事ですね。この担当者は以前に類似の業者さんに、同じように大理石の滑り止めを依頼した経験があり、その時の話を私に喋りながら付き合ってくれました。・・・設計責任者の話を聞きながら私が思う事・・・〃ハハ~ン、この人怖がっちょるナ〃・・・当然と言えば当然です。大理石ってぇのは石灰の固まりみたいなもんで花崗岩に比べりゃ柔らかいし、如何なる酸にでも即座に反応します。類似の業者さんや、そこらで売っている溶剤レベルで施工したどうなるか・・・滑りは間違いなく抑制されますが・・・設計担当者がいま怖がっている結果にしかなりません。・・・ 『だから今作ってるんですよ。』(o^-^o)

 大理石の施工に重要なのは、溶剤の調合・調整だけではありません。塗布量も大きく影響します。もちろん均一に塗布するには担当者の技術も必要ですが、均一を手助けする界面活性剤の選択も重要となります。約1時間の調整を終え、ようやく施工に取り掛かろうと時計を見たら11時を過ぎていました。大阪を午前3時に出発し、現場に7時30分に到着してから3時間、・・・腹も減ったし大汗もかいたし、先に食事を済ませる事にしました。・・・大理石の施工は、特に集中を要するからです。

 花崗岩ならば、光沢と色合いを維持し滑りを抑制させる事はさほど難しくはありませんが大理石となると困難を極めます。しかも、くそ暑い中で長袖の服を着せられて?の作業です。・・・集中を切らさずうまくいくかどうか・・・着せられて?の意味も含め次回へ・・・。 

2010年8月11日 (水)

常に顧客のニーズは複合的!!

   プロフェッショナルは引き出しが多い?・・その

 お客様の過酷な要請が私の成長の糧となりましたが、温泉の現場では共に悩みました。例の非解離成分の問題です。温泉成分のメタケイ酸・メタホウ酸・メタアヒ酸なるものに滑り止めの行く手を阻まれました。今度は〃水〃のテーマで足踏みです。この3種の成分の総数量が分析量の13%を超えると滑り止めの溶剤が反応しない?のです。塩酸の35%を落としても泡ひとつ出ません。さて、どうしたものか?・・・友人を介して多くの学者さんの意見見解をいただき、何とか克服したものの数ヶ月の時間を要しました。・・・この頃から私も少しプロ意識を持ち始めたのかな。

 滑り止めの現場で遭遇する出来事の1つ1つが知らない世界のものばかりだったのです。臭いの問題・スケール・エフロ・錆び・カビ・バクテリア・化学床材の滑り対策・コーティング剤のイロハ・・・次から次へとお客様から依頼されるテーマは湧いて出るが如く目白押しです。・・・まぁ、いろんな人に助けられながら、失敗を重ねながら1つ1つ、其れなりに克服してきましたが、滑り止めが専門なのに、滑り止めを活かす為に必要な知識がこれほど多く存在するとは努々思ってもみませんでしたよ。

 最近、講習・研修と人前で話をする機会が多くなりました。基本的には、毎回テーマを決めずにQ&A方式を主体に喋るようにしていますが、5・6時間がアッと言う間に過ぎてしまいます。講習を受ける皆さんは、基本的には滑り止め施工が出来る人達が多いようですが、皆さんは自分がまだ〃アマチュア〃である事を認識されています。本人も施工ができれば一人前の〃プロ〃と勘違いをし、お客様もプロと判断される昨今、故に失敗、トラブルが多発するのです。オヤジの世界で例えるなら、まだ見習いのレベルでしかないのです。お客様が見習いの小僧が作っている料理屋だと知ったら店には行かないだろうし、仮に食べても旨いとは言ってくれません。時折、天才肌の若手が登場しますが、その天才も現場では数多くの訓練を重ねているのです。

 私も老いて来て、現役時代のオヤジの言葉で記憶に残っているのは少なくなってきましたが、1つ書いてみます。

 お客様の〃旨い〃にも色々あるとバイ。甘くても・苦くても・辛くても旨いものは旨い。焼き加減・塩加減でも旨いは変わるし、使っている皿鉢に至るまでが旨いに繋がるとよ。型にはまるこたぁなかぁ。自分が納得できる仕事をするとがプロ。お客さんを満足させられるのがプロたい。じゃけん野菜作っちょるとこの土1つから料理は関係すっと。・・・母の実家が漁師だったので爺ちゃんから剣先イカの刺身に海水を使うとイカの切り身が透明になる事を、私が生まれる頃に教わった話とか、春夏秋冬の皿鉢を地元の唐津・有田の出入りの業者と相談したり、炭や水、塩、調味料に至るまでこだわり続けた50年にも及ぶオヤジの引き出しは如何ほどあったのか。・・・ヒヨコの私には思いも付かない。

次回へ

 

 

 

2010年8月 9日 (月)

常に顧客のニーズは複合的!!

   プロフェッショナルは引き出しが多い?・・その3

 私の滑り止めのプロとしてのキャリアはまだ15年。オヤジや世間の職人さんに比べりゃまだまだヒヨコみたいなものです。15年の間に生み出した技(わざ)の数もさほど多くありません。技・・・業とも書きますが、誰かに教わったって事も無いし、私自らが向上心をもって自らの発想で誕生したものは何1つもありません。現在私の中にある技らしきものは全てお客様のニーズ(無理難題)から後押しされ生まれたようなものです。

 2年保証を謳い文句に施工をすれば1ヶ月も経たないうちに滑り出し、メンテナンスの重要性を認識させられます。業者にお願いするメンテナンスから業者を指導する為のメンテナンスマニュアルの制作を必然と考えたのは、まだ13年前の事なんです。付着している汚れのイロハに始まり、適正な洗剤の選択、洗剤の希釈調整(PH)、洗い方から流し方までを現場毎にマニュアル化しました。・・・とは言え自信をもって指導できるレベルになるまで3ヶ月もの時間を要しましたよ。・・『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』・・私は多くの方々に質問を投げかけ、そして多くを学び、現場で実践し、1つ1つ引き出しに収めてきました。全ては自分を守る為に・・・。

 本磨きの御影石にも苦労しました。お客様は〃神様〃ですから場合によっては、我々の思いも依らぬ事を投げかけてきます。『色や光沢をそのまま維持し、最低5年程度は防滑効果があるようにしてほしい。』・・・綾小路きみ麻呂的表現をすれば、犬や猫も逃げていく様な無茶苦茶な要請です。平成10年頃ってそれが可能な溶剤も無ければ技術もありません。・・・

 アメリカの溶剤を、薄めては塗って、薄めては塗ってと何回も繰り返し実験してみましたが全て失敗。・・塗った後の時間が問題なのか?・・ここまでは誰しもが考える事。私も例にもれずやり続けました。・・その結果数枚は其れなりにカッコはついたものの、多くの平米数となると無理です。・・ん・で自分で考えてみる事にしました。もちろん以前にも書きましたが、アメリカの了解を得てのチャレンジですが、無謀な挑戦でもありました。

 石とタイルの共通点、組成、吸水性が起こすシリカ反応の変化、土、釉薬、焼成温度による組成の変化、石産出国の地域環境の特性、云々・・・調査と実験の繰り返しで、いつの間にか気が付けば石やタイルに囲まれての生活になっていました。・・・数ヶ月経ち・・そしてついに見つけました。攻略の糸口を見つけました。・・〃毒は毒をもって制す〃・・数え切れない程の溶剤を作りましたが、基本は2通りしかありません。花崗岩、タイル系と大理石系(石灰系)です。2つの基本系の中に数千数万の種類があるだけなんです。其々の基本系に対応する基本溶剤と、種類毎に反応調整をさせるものがあればいいんです。・・・塗布量の調整は必要となるが、これで溶剤を薄めたり、時間を気にしたりする必要は無くなりました。今日においてはセーフティグループのメンバーは自由自在?自分で溶剤調整をしながら対応していると確信していますが・・・・?

 

次回へ

 

 

 

 

2010年7月30日 (金)

常に顧客のニーズは複合的!!

   プロフェッショナルは引き出しが多い?・・その2

 オヤジの引き出しは一体いくつあるんやろか?・・・子供時代にいつも思っていました。・・・〃お客さんの為に美味しいものを作って、そのお客さんから『美味しかったですよ』と言ってもらうのは料理人にとって有難いし嬉しい。だから父ちゃんは毎日喜んで有難く仕事をさせてもらっている。ある意味でお客さんと父ちゃんの有難うが引き出しを毎日1づつ増やしていきよると〃・・・10才頃の私にオヤジが言った言葉です。そしてオヤジが和食の世界でそこそこ名を知られていた事を知ったのは私が30才も半ばを過ぎた頃でした。

 オヤジのプロフェッショナルな話を紹介する前に晩年のオヤジの事をを少しだけ記させていただきます。

 60才を前に、癌に侵され『もうよかぁ』といって現役を引退した後のオヤジが面白い行動を起こします。67才で次の人生修行をしに雲の上に旅立つまでの7年間の出来事です。『オレは世間と言うもんを知らん。ん・でもって、これからやりたい事があるから挑戦する。』・・何を言うとるのかこの人は??・・『警察官になりたい。』・・エッエエ~ッ。びっくりしている皆を尻目にサッサと警察署に出かけ、そして断られます。ならばと警備会社へ出向き採用を取り付け意気揚々帰ってきたみたいです。数日後、誇らしげに警備会社の制服と帽子を被り、手には白い手袋をはめ、姿見の鏡の前で何度も何度も敬礼を繰り返していたらしい。・・・お袋の話。・・・結局は警察官の制服が着たかっただけなのかぁ。

 2年後に私が帰省した時はまたびっくりさせられましたよ。オヤジの顔が見えないのでお袋に『父ちゃんは?』と訊ねたら『パチンコ屋にいっとる』って言うから趣味のパチンコでもしてるんかと思っていました。・・・が違っていました。パチンコ屋には違いないが実はパチンコの景品交換所の中に居りました。いつもお世話になっている景品交換の仕事がしたかったらしい。・・・お袋の話によると、お金の数え方が下手なのでよく間違えてかなり自腹を切っていたみたいです。・・・もう笑うしかないんですが、オヤジは結構真面目にやってたみたいです。景品交換をしている人って間違えたら自腹切って補填するって初めてこの時知りました。

 好奇心の持ち合わせ方は私と同じなんですね。って言うより私がオヤジに似ているのです。そしてやりたいと思うとその行動パターンも似ているような気がしないでもありません。・・・あー変になりそう・・・でも感謝しています。

次回へ

 

 

 

2010年7月29日 (木)

常に顧客のニーズは複合的!!

   プロフェッショナルは引き出しが多い?・・その1

 今日、一般的に何かを極めた人をプロ(プロフェッショナル)と呼び、その過程にある人をアマ(アマチュア)と言います。プロ・アマの定義は19世紀頃から次々に誕生してきた近代的なスポーツにより生じる。多くの近代的スポーツには少なからず経済的な問題が発生します。従って近代的スポーツは、経済的な問題をクリアできた階級だけが参加でき、(アマチュア)は裕福な者に限定されるようになったのです。

 19世紀末になるとアメリカ合衆国やイギリスでは、労働者階級でスポーツをする為に問題になっていた経済的な問題を『補償』という形でクリアする仕組みが生み出されます。これがプロフェッショナルの誕生の先駆けとなるんですね。プロフェッショナル誕生以降、スポーツ界はプロパカンダ(多様な宣伝行為)の問題、そしてプロパカンダの為の専業戦士育成(ステートアマ)へと急速に変化して行く事になります。

 ・・・そして現在に至っては、スポーツの世界以外でもアマ・プロの言葉が常用される様になっています。文頭に記した何かを専門的に極めた人をプロ、その過程にある人をアマと言う形で引用する様になったんですね。

 父親が料理人であった私は、今もオヤジの影響を受け続けているように思います。手前味噌ですがオヤジはプロの料理人でありました。私は、私の記憶に今尚残るオヤジの思考・技術・行動をオヤジと違う世界で追っかけているのかも知れません。・・・ん?・・・制約された小さな枠の中で思い切った行動が嘲笑されがちだった銀行員時代の反動が背中を押し続けている要因の1つではないかって?・・・・m9(^Д^)プギャー

 今思えばオヤジは引き出しの多い人でした。

以下次回へ

2010年2月 1日 (月)

迷走する?セラミックタイル業界!!

      どれもこれも同じセラミックタイル???

 1987年にエジプトのカイロでハイテックストーンとして産声をあげたセラミカ・クレオパトラ社のセラミックタイル。日本に登場して早や15年になります。従って当時の通称はエジプトタイルと呼ばれていました。

 私がこのエジプトタイルと初めて遭遇したのは1999年でした。縁あって滑り止めの仕事をいただく事になり、頂戴した磨きのセラミックタイルのサンプルを見て驚いた記憶が今も鮮明に残っています。

 10年の時を経て今日、中国の台頭が目覚しく、エジプトタイルと言っても、セラミックタイルとイメージする人は激減しています。・・・〃中国タイル〃・・・今やセラミックタイルと言えば、『あぁ中国タイルね』と言う人が圧倒的に多くなりました。〃多勢に無勢〃弱肉強食の時代ですからある意味で納得はしていますが・・・。

 数は力なり・力は金なり云々。故田中前総理の名言ですが、私的には好きな言葉ではありません。民主主義の思想理念・根幹が、捻じ曲がってしまいます。・・・まぁ小生如き小者がほざいてもシャー無い事ですが・・・。

 どの業界においても類似の中国製品が出回ると、価格バランスが崩れるものです。セラミック業界もその渦中にあります。其れなりに良いものが安くなるって事は、消費側にとって喜ばしい事です。・・・が、〃其れなり〃って言うモノの考え方をしっかり理解し、それが価格に反映されているんだって事を承知する必要もあります。〃品質価値〃というのは、研究開発に時間と金を費やし、そして作り上げた企業の勲章です。中国製品の全てのレプリカに言わば同じ〃勲章〃を与え続ける検査機関に疑問もありますが、現段階の検査設備レベルでは、格差解明不能の現実がある以上、仕方のない事だとは思います。

 とは言え中国の一部においては、著しい品質のレベルアップを重ねているメーカーもあります。〃レプリカ〃なんて表現を引用しましたが、例えコピー製品であっても、しっかりした研究と開発努力の積み重ねによってオリジナルを超えるスーパーコピーが誕生することだってあり得ます。

 実は先月、スーパーコピーに匹敵するセラミックタイルに遭遇しました。ベトナムのビナコネックス社のビコストーンです。詳細は省略しますが、日本にはまだ導入されていない様に聞いています。・・・ハッキリ言って私は驚きましたよ。おかげでセラミックタイル専用の溶剤を、もう1つ開発する事になったんですからね。

次回へ

 

 

 

2010年1月28日 (木)

あるホテルの悩み!!

     凹凸シールで滑り対策したものの??その2

 私が今回のテーマに難色を示しているのは、前回見積もりを出しながら却下されたからではありません。1年前に床全面に貼られた凹凸シールを剥がす作業と、剥がした後に残留している粘着剤、接着剤を剥離する際、必然的に発生する臭いに大きなトラブルを予測するからです。年中無休で250を超える客室を誇る大きなホテルですから、利用されるお客様に流出した臭いで不快感を与える訳にはいきません。

 ホテルの施設管理責任者は、多少の臭いは止む得ずと言った見解を示してくれてはいますが、ハイそうですかって訳にはいきません。大きなホテルですから、臭いも広範囲に流れてしまいます。シンナー系の臭いは一旦流れると、なかなか消えません。スカしっ屁の臭いって訳にはいかないのです。必ずお客様から苦情が舞い込むでしょう。施設管理が仕方ないって言っても、客室担当、お客様担当あたりから何やらヤイノと出てくるのは目に見えてます。そうなると全ての矛先は・・・・決して考え過ぎではないと思いますがね。

 仮に作業をするとしましょうか。客室の小さな浴場に毎回送風機を持ち込み、強制排気の準備作業をする必要があります。浴場にダクトを差込み、目張りを施し、客室の窓にダクトを出し、また開けた窓に目張りを施す。そして目張りを施した小さな浴場の中で、剥離作業をする訳です。時間的に、一日に何室の作業が可能であるかは別にして、毒性の臭いで体が悲鳴をあげますよ。

 剥離作業が終わって、本題の滑り止め作業となるんですが、客室の1つを完了させるのに相当の施工時間と手間を要します。従って、作業に伴うコストは、前回提出した見積もり額の4倍?以上はアップしますかね。1つの客室の作業を旨くこなしたとしても、次へ移動する際に臭いはホテル内通路に漂います。・・・・道具や作業着に吸収された臭いは、防ぎようがありません。いずれにしても、臭いの問題は解決出来ないのです。

 ホテルは床の張替えも視野に入れていると聞きました。いずれにしても、1年前の判断の誤りが、とんでもない無駄を招く事になったんです。・・・・

内藤の独り言

 1年前に何で凹凸シールを採用したんやろか。何でウチは凹凸シールとの競合に負けたんやろか。水廻りに凹凸シールを貼ったら長持ちゃせんがな。こりゃぁきっと東京の営業担当の営業センスに問題があるな。統括責任者として反省もせんといかんが、もうちっと奴等のケツど突いたらなアカンな。

次回へ

 

2010年1月15日 (金)

あるホテルの悩み!!

    凹凸シールで滑り対策したものの・・・その1

 東京の某ホテルの話ですが・・・各部屋の浴室のタイルに滑り止め対策として、凹凸シールを床全面に貼ったんです。ところが1年も経過しないうちに、部分的に剥がれていき、見てくれが悪くなるワ、滑るワ汚れるワで、困っているようです。縁あって弊社に滑り止めの話が飛び込んできたんですがね、・・・簡単にハイとは言えません。・・・何が問題で私が難色を示したのか、今回はこのテーマを取り上げて解説していきます。

 話は1年前に遡りますが弊社は、このホテルに対し、滑り止めの見積書を提出していました。その時に競合していたのが、某大手タイルメーカーの提案する凹凸シールによる滑り止めだったのです。どちらが効果的なのか確認したいとの申し出もあり、デモ施工を実施する事にしました。

 デモ施工の段階で、立ち会ったホテル担当者が示した行動に驚きました。施工直後のタイルに、なんとボディシャンプーを、そのままべチャッと落とし、その上に乗り、そしてこう言うのです。・・・『分かりにくいなぁ。この程度の事は日常起こりうる事なんで、これで滑るんでは意味がない。』・・・・・

 もしその場に私が立ち会っていたら、きっと大笑いしていたでしょうね。東京営業担当の報告を受け、ズッコケタくらいですから・・・。それでもって某大手タイルメーカーの提案を採用し、凹凸シールを貼ったんです。・・・凹凸シールの上にボディシャンプー落として滑りのテストをしたか否かは不明ですがね。・・・常識的には無茶苦茶な事をやられた感じです。・・ボディシャンプー(滑り加速剤)をそのままべチャッと落とし、その上に乗って滑りが止まる筈がない。バナナ皮の上に乗るかアスファルトに氷を張るのと同じですよ。

 凹凸シールに防滑性が無い訳ではありません。ここでの問題点は別にあります。水廻りに使う場合は、必ず剥がれる事を想定しないといけません。長期間、水や温水に耐え切る接着剤は殆どありません。従って剥がれます。剥がれたら、その都度また貼るしか方法はありません。・・・要は剥がれた箇所にまた貼れば済む事なんですがね。・・・1年程度で何故弊社の滑り止めに変更しようと思考が傾いたのか?・・・まぁ詮索する必要もないので、この案件に関して、何故弊社が難色を示したのか等の話は、次回にて解説していきたいと思います。

次回へ

2009年11月11日 (水)

打てど響かず!!

         孤軍奮闘のB氏 その2

 B氏から渡されたデータ・資料を拝見しながら話を伺っていく中に、滑り止めの世界に飛び込んだ頃の私が蘇ってきました。・・〃転ばぬ先の杖〃・・B氏の思考の入口が私と同じように思えました。B氏は自宅マンションの出入り口通路で、雨が降ると子供たちがスケート遊びをしている様子を話してくれました。・・・『危なかしくって見てられないですよ』・・・

 話を伺っているうちに、笑顔ではありますがB氏の言葉に深刻なものを感じました。・・・A社の設計を始め役員に至るまで、B氏の〃危険予知の観点から、事故が起きる前に何とかしよう、安全対策を打とう〃と言う問いかけに誰一人として回答を示してこないのです。最悪なのは役員から、『お前何言うとんねん。事故が起きたらその時に対応したら良いじゃないか。』『建築総合保険で対応したらいいじゃん。』・・・何をつまらん事ばかり言っとるんや的に一蹴されたみたいです。

 内藤の独り言・・・・役員さん、もっと勉強してほしいなぁ。ハッキリ言って保険対応はできませんよ。保険会社に聞いてごらんなさい。絶対無理ですよ。担当役員がこの程度の思考しかないから、滑りの問題は改善されないんですよ。それでもって事故が発生したら、子会社である管理会社の管理責任として責任を押し付けるってやりかたは許せんなぁ。もし、桃太郎侍になれるなら、1つ、人の良い生血を啜り、2つ、不埒な悪行三昧、3つ、浮世の鬼を退治てくれよう桃太郎ってんで、格好よく刀でその役員、バサッとたたっ切ってやるんですがね。・・・(冗談)

 B氏の自宅マンションも、B氏が所属するA社の分譲マンションなので、〃早く何とかしなくては〃って気持ちに拍車が懸かるのは納得できます。私も十数年、同じ思いで活動してきたんですからね。そこで私は、3年前にテレビで報道された、滑り転倒事故訴訟のDVDをB氏に渡しました。DVDにはスリップ事故現場で子供達が、B氏のマンションと同じようにスケート遊びをしている映像があります。裁判は和解となりましたが、その結果、当事者であるU社は多額の和解金と和解条件の1つである〃床を滑りにくくする〃安全対策の為、以降毎年数万平米の滑り止め工事を余儀なくされています。

 〃打てど響かず〃・・・A社のみならず、業界を問わず、様々なところでB氏と共通した悩みをお持ちの方は大勢おられると思います。実は昔の私もその中の一人だったのです。会社組織が大きい程、打つ太鼓の数は多くなり、その数以上に悩み、無念、悔しさが波状となってが自分に跳ね返ってくるものです。B氏がどこまで頑張れるか期待したい。

次回へ