滑り止め対策 ME工法

2019年8月 2日 (金)

10年振りの再施工依頼ではあるが・・・

           常識的には絶対に請けない仕事なんでしょうが・・・その4

 

 6月に入り好天気の日、長年私の元で従事してきた連中3名と共に3回目の施工に入りました。前回施工は一部の居住者の無関心が施工を台無しにしてくれました。5月、施工実施を決定した時に、私が私自身に約束した事が本来なら必要のない3回目の施工に繋がったのです。私自身が10年前に四苦八苦し試行錯誤しながら仕上げたPマンションのコバルトブルーのタイルが好きな事。その時の仕事を評価し弊社を推してくれたT氏や居住者の方々の期待を裏切れない事。何があろうとウンチクを言わないと決めていた事の3つがそうです。

 

 今回は1日で全てを完工させる為に色々と準備しました。エポキシの剥離がいかに困難か1回目のブログで記しましたが今回はありません。シリカ系のコーティングがタイルに塗り込んであるだけですから何等問題はありません。類似業者においては大変な事でしょうが・・・。

 

 タイルを痛めないように剥離、滑り止め施工を実施。前回、何度も侵入され分厚く塗り込まれた部分は全員で削り取り、コーティングする為の下地を作り上げ午前中の作業は終了。全員で昼飯を食べに行こうかと思っていた矢先、な・な・なんとT氏の奥様が全員と立ち会ってくれていた理事長の分も含めた数の弁当とお茶を届けてくれたのです。20数年の間、こんなの記憶にありません。驚いたのはもちろんですが、嬉しかったですね。そして大変美味しくいただきました。3回目の施工料金はT氏の奥様から十分にいただきました。有難う御座いました。

 

 さて今回は、前回の件を繰り返さないようコーティング作業を6つに小分けにし、1つ塗り終えたら10分休憩(乾燥させ)し表面が乾いたのを確認できたら養生シートを被せていきました。10分間は全員で管理しているので誰も踏み入る事は出来ません。同じ事を6回繰り返し全面にコーティング処理を施す事が出来ました。コーティングは速乾性としているので養生シートを取り除く事もできたのですが、当日の夜あたりから雨の可能性があったので翌日回収する事にして作業終了としました。

 

 翌日、養生シートの回収とコーティングの仕上がり状況、そして滑り止めのチェックを兼ねて訪問しました。前回目立った薄い足跡も筋交も見当たらず、ほぼ均一にコバルトブルーが出来上がっていました。水を蒔いて滑りの確認。安全レベルで仕上がっています。理事長にも確認していただき、ようやく施工完了となりました。

 

 弊社は一昨年、関西国際空港の第3ターミナルの床面4000平米の滑り止めを依頼され、総勢延18名2晩で施工完了した実績があります。敷設されたタイルはシリコーン系コーティングされたセラミックタイルでした。類似業者には全く手の出せないタイルなのですが、弊社には世間にまだ公開していない施工溶剤技術が多々あります。シリコーン系コーティングを残留させたまま、光沢も99%維持し、滑りもしっかり安全レベルに仕上げました。・・・種明かしをします。・・・事前にメンテナンス業者さんに床面の洗浄をしてもらうようゼネコンに依頼していたのです。そして弊社はただ新技術の溶剤を塗布していっただけなのです。

 

 塗布していった溶剤が乾いてしまうと全て蒸散し、何も残留しないので殆んど水で洗い流す作業がないのです。ゼネコンと関空関係者に確認してもらいましたが、しっかり滑り止め効果ありって事で好評でした。他の滑り止め業者には信じられない世界かもしれませんね。

 

 話がちょっとそれてしまいましたが、弊社には4000平米の広い現場も2晩で仕上げる能力があります。今回のPマンションは80平米しかありません。たかだか80平米であっても床面に何が塗布されているかで、その仕事の内容はコストも含め大きく変化します。実はPマンションに訪問したのは最終日をいれると10回にもなります。エポキシの剥離が主な要因となりますが、限られた予算のなかで事を実施しようとすれば高価な消耗品を使い切る訳にもいかず、自らが身体を張ってやるしかないのです。・・・

 

 今回は私の思い入れのある現場でもあったので仕方ありません。損得抜きの仕事もたまにはいいんでないですか?

 

 

                おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10年振りの再施工依頼ではあるが・・・

         常識的には絶対に請けない仕事なんでしょうがねえ・・・その3

 

 施工2日目。幸いにもよい天気となりました。剥離と滑り止め施工を終えたタイルにあの見事なコバルトブルーの面影は全くありません。10年前の大騒動を思い出しながら今回の静かな2日目のスタートに感謝すら思えました。本日も居住者誘導の為、朝から理事長が立ち会ってくれました。理事長に感謝しつつ特殊コーティング作業の準備に入ります。出入り口3か所の一部を通行出来るようにし、2か所は閉鎖して居住者の立ち入りを禁止としました。・・・作業開始。タイルの1枚1枚に塗り込んでいきます。常にパブリックドメインを公表している弊社ですから簡単にメカニズムを説明しましょうか。タイルや石材等は、表面が擦り減って色あせても濡れ色を施せば本来の色を醸し出すのです。今回のテーマは濡れ色を施しコバルトブルー色を復活させ、そのままコバルトブルー色を維持させたまま乾燥させる事です。

 

 今回のテーマでもう1つ重要な事は、コーティング作業後1時間程度で歩行可能な状態に仕上げる事にあります。・・・10年前には問題なく完工したのですが・・・今回は施工中に柵の隙間をかいくぐり、又は柵のポールを押し上げて、施工に無関心な一部の居住者の侵入が相次ぎ、コーティングをやり直したり(重ね塗り)散々な現場となってしまいました。事前に居住者には協力要請をお願いし、理事長にもお手伝いいただき、我々も気を配って作業していたのですが、出入り口が3か所もあり、其々が目隠し状態となる事もあってやむを得ない部分もあるんですがねえ。中には理事長の前のポールを押し除けて現場に入ったりした人もいたなあ。

 

 四苦八苦しながら全床面のコーティングを終え30分乾燥させ表面状態を確認する事にしました。30分後処理後の確認。乾燥後の床面の数ケ所に薄い足跡が浮かび上がっています。何度も塗り重ねた床面にはいくつもの筋交が発生しています。・・・こりゃアカンは~。・・・残念ながらこれでは引き渡し出来ません。・・予算の問題や居住者の協力が得られなかった事とか、施工前より随分綺麗になり元の状態に近くなったとかはもうどうでもいいのです。誰もが納得する状態に仕上げる事が弊社の義務なのです。2日もの間、理事長も手伝ってくれました。弊社を推薦してくれたT氏も心配して立ち寄ってくれました。・・・もう1回やり直しましょう。・・・日を改め居住者対策も十分検討したうえで次回、コーティングの剥離を含め1日で誰もが納得出来る施工をやって見せましょう。

 

 

次回へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年6月 9日 (日)

10年振りの再施工依頼ではあるが・・・

私の歴史の1ページを飾り自信作でもあった枚方の某マンションのタイルが無残な姿に・・・。


 

 

4月、久しぶりに京都のH社から仕事の電話が入りました。8年振りに電話くれるなんて珍しいこともあるもんです・・・。何事かと思いきや

9年前に施工した枚方市のPマンションの滑り止め施工の相談でした。H社の営業担当者の説明によるとPマンションは今年の1月に他社によ

り滑り止めの施工を実施したとの事。ところが施工後まもなく居住者から不評不満が多発し、再施工の方向へ話が進んだらしい。施工後、日も

浅いので予算の問題もある中、一度現場へ出向き手直し出来るようなら何とかお願いしたいとの事でもあった。

 

 

Pマンションに敷設されているタイルは珪藻土をメインとした塗り床材でコバルトブルーに仕上げられた特殊なものです。9年前施工にあた

り・私自身もそれなりに悩んだ床材です。滑りを止めて且つ、あのすばらしいコバルトブルーを維持しなければ現在の溶剤系滑り止めを世間に

発表、提供した私のプライドが粉砕してしまいます。その後の詳細は9年前8月の私のブログに記していますので省略しますが、あの難しいタ

イルに滑り止め施工を実施した業者がどんな施工をしたのか興味が湧いたので取り急ぎ出向く事にしました。

   

 

Pマンションを訪問するとH社のA氏と理事長が既に待機していましたが、私はタイルを見て我が目を疑いました。真っ青なコバルトブルーが

うす黒い青?に覆われているではありませんか。一体何をしたのか?・・よく見ると全面にエポキシが塗布されています。しかも立ち上がり部

分までご丁寧に塗られています。エポキシ?このタイルにエポキシ?私の頭の中でこの言葉が飛び交いましたよ。”H社も電話くれた際にエポキ

シで滑り止めを実施したと言ってくれたらいいのに”腹立たしさを抑え理事長にどうしたいのか尋ねました。理事長としては施工前に近いブルー

にしてほしいとの事。手直しの為に私が持参した秘密兵器?はエポキシの上にも塗布適用はしますがエポキシそのものが邪魔になります。青色

は少し濃くはなるものの本来のコバルトブルーにはなりません。とりあえず色付けをしてみましたがやはり青色が少し濃くなった程度でした。

 

 

私がこのブログに記す事は、私のノウハウが多少なりとも同業者の方々のヒントになっている事と私の仕事の記録でもある訳ですから苦労した現場は基本としてありのまま記すようにしています。関係者の方々にはご理解くだる様宜しくお願いいたします。

 

 

さて青色は少し濃くなったものの、以前のコバルトブルーには程遠く居住者の皆さんを納得させるレベルには至りませんでした。そもそも

何故に美観を有したマンション出入り口に滑り止めとはいえエポキシを採用したのか?8年もの間、疎遠であった弊社にH社が連絡してきたの

か?そこらの話は次回より記していきたいと思います。

 

 

 

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左写真:2009年8月施工後

中央写真:エポキシ塗布現状

右写真:デモ施工一部比較写真

 

2014年11月 5日 (水)

好奇心・遊び心・学ぶ心・そして克己心~リバイバル~

2014/11/5(水)

おはようございます。11月に入り一段と寒さも増してきました。
昼夜の気温差も激しい為、体調管理しっかりしましょうね。
残すところ今年もあと約2ヶ月・・・。焦りは禁物です。
足元の注意も宜しくお願いします!

さて、リバイバル編第二弾です!今回もアップデートにご注目して頂きご覧ください。                 

                    


                    防滑を楽しむ??

 滑り止め(防滑)業務は現状公的な職種としての認定を受けるには至っていません。とは言え安全対策の一環として公的機関からの発注は年々増加傾向にあります。建設業・内装業なのか塗装業なのか、はたまたメンテナンス業なのか・・・問われる度に躊躇しますが、何れにしてもその全てに属する業務であります。

 私的に言うならば防滑に携わる皆さんは、安全安心と言う舞台の演出家であり個性的な芸術家(役者)であるべきだと思っています。感性と豊かな想像力をもつ事。そして何より重要なのは作り上げ演じた結果で観客を歓喜、感動に導く事であり、又それを共有していく気持ちが必要であると思うからです。

 演出家なる人物は、関わる舞台の時代背景から登場する各々人物の何たるかまで歴史的事実に基づき極め細やかに研究します。そしてその舞台を自分の感性で構成し、役者も其々最も適した人物をオーディション形式で選んでいくのです。そして顔合わせに始まり稽古に入っていく訳ですが、これが又大変なんですね。

 個性の強い役者が何人もいて・・・中には〃大根〃も混ざっている訳ですからね。ちなみに大根も個性的で〃美味しい〃・・・のです。演出家は演じる役者の一人一人に自分の思いを伝えその役作りを指示し求めます。

 指示を受けた役者は台本と共に演出家の求める舞台の流れを想定し自分の役割を認識し役作りに専念します。・・・ある一定期間の後、舞台稽古が始まる訳ですが、各々がバラバラに作ってきたものを1つに構成していく演出家はその手腕を問われます。蜷川幸雄さんが演出する現場を目にした事がありますが、残念な事にそこに笑顔はありません。蜷川さんの罵声が響き渡り、ピリピリした緊張感の漂う中、演じる者は蜷川さんの思い描く流れを共有すべく1つ1つの演技を幾度となく繰り返す。・・・そして1つの舞台が出来上っていくのです。

 舞台稽古が終わると演出家は共に稽古に邁進した役者を労う事を怠りません。それはこれから本番に向かう演技者の緊張を解し、激励し、そして祈りが込められているのです。・・・納得して作ったものが観客に受け入れもらえるか、感動を与えられるか、もう一度観たいと思わす事が出来るか・・・演出家は演技者でもある訳ですから祈るしかありません。

 舞台が始まると観客の様子を観察するのも演出家の役割です。観客に満足を提供出来たか否か、その目は日々観客を追い続け、そして千秋楽を無事に終えるまで続くのです。

 内藤は63才になって奇怪な事を書きよるワイ・・・なんて言わないでくださいね。私が携わってきた滑り止め(防滑)の約20年間を振り返ると案外似たようなもんですワ。・・・舞台は依頼された現場又は現場に敷設されている多種類の床材ですかな。役者って言うのは床材に合わせ何度も配合調整を余儀なくされる溶剤と訓練された施工者ってところで、演出するのは私や荒川を含めた開発担当になるのでしょうか。・・・お客様から感動と言うご信頼を頂き、安全の継続を現場情報共有しながら追い続け・・・そして千秋楽・・・とは残念ながらいきませんが。・・・安全の基本はエンドレスですから・・・長いお付き合いが基本となります。必要があれば再施工も当然有りですよ。

 タイトルに掲げた好奇心・遊び心・学ぶ心・克己心という言葉は私の約20年を表現するものです。セーフティ、スリップアウトにおいて滑り止めを志す新人さんにはこれを基本として教育しています。

■防滑施工のことならスリップアウト
http://www.slip-out.jp/index.html


■滑り止めのパイオニア大阪セーフティ
http://www.safety2.jp/

 

 

 

2014年1月21日 (火)

本年も宜しくお願いします。

    ぼちぼち執筆者交代を要請しようかと・・・

 皆さん明けましておめでとうございます。おかげさまで内藤の滑らないブログも今年で足掛け7年を数える事になりました。年のせいか昨年あたりからさぼりっけが出てきまして楽しみにしていただいてます読者の皆様にはご迷惑をおかけしております。私自身のメンテナンスが必要なのかもしれません。

 後継の成長に伴い施工の現場を離れて2年ほどになります。子供並に好奇心旺盛な私が現場から遠ざかるともう新しいものが生まれてこないのです。・・・だったら現場に出れば?って事になりますが・・・やる気はあるんですが、何でも引き時って言うのは大事なんですよね。

 幸い私の下で長年修行してきた後継ですから1から10まで?いや1から5くらいかナ・・ 任せても大丈夫なんですよ。私の代わりに若い後継の目と感性が不足した部分の1から5を徐々に埋め尽くして行く筈です。私と同じ様に進むより若い後継の感性で新しい世界を構築してくれると信じて疑いません。

 後継を持ち上げるのはここまでとしてと、私は引退する訳ではありません。これから先長い短いは〃神のみそ知る〃って事になりますが、召されるまで現役を貫きます。

 滑らない話は現場の目を通してご紹介するのが基本と考えています。そこで現場を指揮する立場である後継にも今後執筆参加させようと思っております。私と違う目線でどんな事を書くのか今から楽しみです。

 内藤の滑らないブログが〃荒川慎也の滑らないブログ〃に横滑り?する日はそう遠くはないでしょう。

 改めて今後共宜しくお願い致します。

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スリップアウトの荒川です。

このブログを通して、情報共有の場にしていきたいと思います。

どうぞ宜しくお願い致します。

次回へ       

2013年11月13日 (水)

コメントに質問がありましたので・・・

 前回のブログを見て石灰系についても記してくれないかと言うコメントがありましたので少しだけ書きます。

   石灰系床材の防滑施工は何故難しいのか??

 石灰系の中でも磨きの床材の防滑は殆んどの業者さんが避けられている筈です。ある意味賢明な判断であると思います。避ける最も大きな理由は〃光沢の消滅〃いわゆるロケーションの大幅な変化が挙げられます。・・・石灰系は如何なる酸にも反応すると言う施工者には致命的な特徴を持つからです。

とは言え15年前の私も皆さんと同じレベルにありまして失敗を繰り返したものです。どうしても上手くいかづ悔しくって仕方なかったですよ。とは言え当時は花崗岩の色艶を95%以上維持して如何に滑りを抑制するかと言うテーマに没頭していたので石灰系まで思考する余裕が全くありませんでした。

 インペリアルレッドを筆頭にした赤系御影を皮切りに究極的な山西黒の専用溶剤に至るまで開発し終え、ようやく石灰系を目指そうとしていたら〃やっかいな床材〃が持ち込まれてきたのです。磨きのセラミックタイルを初めて手にしたのが丁度この頃です。

 あれよあれよと言う間にコイツが主流になってしまい懸案であった石灰系溶剤に本格着手したのは平成も20年を越えていました。

 結論から申し上げると何とか出来ました。・・・が、作り置きが出来ないのです。正直なところを申し上げれば、こんなリスクの大きなモノやりたくありませんナ。・・・現場に基本材料を持ち込んで現場で適正に反応調整しながら施工溶剤を作らないと上手くいかんのです。

 こんな回答では私らしくないので、重要なヒントを述べます。滑りの安全レベルを1~5で表現しますと、施工業者である皆さんは通常レベル5を適正とされる筈です。磁器タイル・石材等において仕上がりは別にしてもレベル5を追求する事は間違ってはいません。石灰系の磨きの場合は・・・レベル1を追求してください。

 経験上申し上げますが石灰系はレベル1で十分安全になります。2年目には勝手にレベル2に3年目は当然3に・・・なりますよ。ただし、あくまでも計測値を最重点に思考される、いわゆる滑りと言うものをあまりご理解されてない優等生の皆さんには受け入れてもらえないかもしれませんが・・・。

次回へ

 

2013年10月 8日 (火)

シリカ系床材の共通点と相違点

対応できるのか?と言う私の問いかけに彼等の返してきた言葉は・・・『我々は安全を提供する事が目的であり、現在提供している溶剤で滑りを抑制できるから何等問題はない。』・・・と言う事でした。

以降、『滑りが止まればいいんだ』と言う単純な思考のみが多くの類似業者に伝承され、もっと強く、更にもっと強くとエスカレートし『うちのは他社より良く止まる』となり、営業フレーズ化し世の中に定着したんですナ。

更に、『良く止まる』と言う流れに並行してエスカレートしてきたのが滑りの測定値問題でしょうか。何でも基準化したがるのが世の常なんでしょうが・・・常識として単純化しないと認識されないなんて事を皆さんおっしゃいますが、単純化(基準化)した為に大きなトラブルに発展したケースが多発しているのは周知の通りです。

確かに、長い歴史(経験又は実用化)を経て小型化されたり、単純化されたモノは数えきれませんが・・・そうでないモノも数多くあるのです。

ならんモノはならんと言う事でしょうか。

我々の業界は誕生してまだ20年程度の歴史しかないのですが、携わっているその殆どが未だ先に述べた単純思考から抜け出していないのが現状です。

・・・中略

松下幸之助こと真似した幸之助さんは、ただ人の真似をしてきたのではありません。

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単純に努力と言う言葉で表現したらそこまでなんでしょうが、自分が何をすべきか、使命がなんなのかを身をもって実践した人だと思います。何故?何故?の繰り返し。モノの1つの何故?を覗いて見れば顧客ニーズに対する想像力と未来思考を繰り返した経緯が見て取れます。モノづくりの原点はここにあると思います。

今回は無機系の床材の違いと共通点をテーマに簡単に記しました。

毎度内藤は何が言いたいの?ってことになるんでしょうが、ご勘弁ください。

次回へ・・・

2013年9月27日 (金)

無機系床材の特性を良く知る!!

     シリカ系床材の共通点と相違点

 前回はシリカ系床材の共通点を簡単に記しましたが今回は相違点について少し書きます。滑り止めを生業(プロ)とする皆さんには最も重要なテーマとなります。・・・施工溶剤の選択・・・十数年来、私が滑り止め業界に投げかけてきたテーマでもあります。

 タイルを例に考えてみましょうか。施釉の可否・施釉量の相違・焼成温度・焼成回数・土にシリカ補填・陶石粉に粘生物補填・乾燥・加圧等々タイルを製造する材料や製造工程等の違いにより其々に性格の違うタイルが誕生するのです。材料となる粘土の粒子構造・構成に相違が生じます。モースコード・吸水率・耐荷重性等々の数字相違の要因はここにあります。

 施釉タイルはタイルの表面にシリカ成分が集中し、無釉磨きのセラミックタイルはタイル自体がシリカ主体であると考えるべきです。しかもセラミックタイルの粒子構成は極端な表現をすれば超微粒子でほぼ同じような大きさで、相当量の加圧を経たうえで焼成されるのでより緻密な構造構成となります。

 ユーザーニーズは計り知れないほど多いものですし、ニーズが多いほどリスクは拡大するものです。

 過去15年もの間、私が投げかけてきた・・・施工溶剤の選択・・・の意味はここにあります。其々に性格の違う石材やタイルには其れに準じた〃適合した溶剤〃があってしかるべきであり、溶剤に強い弱いと言った表現は不適切なのです。

 かつてオリジナルである米国の連中とのやりとりを一部紹介しますね。私が開発した溶剤を彼等に提した時、〃内藤、多種少量ではビジネスにはならないよ。少種多量がビジネスの基本よ。〃と言われました。そこで私は〃基本は理解するが仮にユーザーに適合した溶剤を求められたら貴方達は対応できるのか?〃と彼等に問い返しました。彼等の返してきた言葉は・・・

以下次回へ

 

 

 

 

 

2013年8月23日 (金)

無機系床材の特性をよく知る!!

      シリカ系床材の共通点と相違点 

 前回シリカ系の床材として磁器タイル・セラミックタイル・花崗岩等を書き並べてみましたが、シリカの含有量についてはほぼ同レベルと考えて良いでしょうが、組成構造という点には其々に大きな違いがあります。シリカの含有量が同レベル?になる訳を一般的な磁器タイルを製造する過程を通して記してみます。

 一例を有田焼きの茶碗と唐津焼の茶器茶碗を使って簡略的に説明します。有田焼の基本原料は近隣で採れる花崗岩の一種です。石を粉砕し粘土を作ります。石だけでは粘土状にならないので澱粉等混ぜ合わせているようです。元々花崗岩に含まれるシリカ成分は75%前後ですから、焼き上げた製品にはシリカの一部が溶けるので透明感が出てきます。当然澱粉等は燃焼してしまいます。

 唐津焼の原料は赤土が主となります。使う赤土のシリカ含有量は石の半分以下になりますし、この状態で焼き上げると殆ど割れてしまいます。その為に赤土にシリカ含有量の多い硅石や長石などの粉を補填し粘土をつくるのです。粘土をよくこねるのは空気を抜く為だけでなく粘土にバラツキが出なくする意味もあるのです。更に釉薬(シリカ成分)を使うのは隙間を埋める為でもあるのです。

 セラミックタイルは更に手が込んでまして、原料となる花崗岩を粉砕する前に1200℃前後で先に焼くのです。シリカ・アルミナ以外の不純物を除く事が目的のようです。事前焼結といいますが、その後微粉末にしアルミナを補填して粘土を作ります。この工程は有田焼の場合と類似しますが、その後2000~3000トンレベルでプレスしセラミックタイル適温1280℃で焼き上げます。

 以上焼き物として3点を例に挙げてみましたが一般的な磁器タイルも同じ様な考え方で作られているのです。そこで共通点を見出すとすれば、シリカ・アルミナの含有量でしょうか。其々にバラツキはあるにせよ、75~99%が2つの成分で構成されているのです。

 では相違点ってなんだろう?・・・となりますが、その話は次回にします。

次回へ

2013年7月25日 (木)

お久し振りです・・・

 内藤統括、最近サボり過ぎでは?・・・あちこちから暖かいお叱りを頂戴しておりますので正直に申し上げます。・・・〃サボってます〃

 血が騒ぎ常に何かをやっていないと落ち着かない年齢を過ぎたのでしょうか・・・全ての筋肉が緩みはじめ、血の巡り頭の回転も知らぬ間にかなり低速回転?にシフトチェンジしているようです。

      シリカ系と石灰系の違いについて

 最近講義している中で受講者が最も興味を示したシリカ系と石灰系の床材の違いについて少しだけ抜粋して書いてみたいと思います。

 各種大理石・テラゾータイル・モルタル・砂岩・ギョウカイ石(十和田石・若草石等)は石灰系の床材で磁器タイル・セラミックタイル・花崗岩等はシリカ系の床材となります。従って其々の床材に滑り止めを実施する場合は施工溶剤の選定が基本(入り口)となります。

 私の講義の中では各々の床材の成り立ち、成り立ちの違いによる組成構造の変化、反応性の変化等が教材を用いて説明するのでより理解し易いのですが・・・残念です。

 基本的に石灰系の床材は全ての酸に反応します。ただし、使用する酸に同じ反応をする訳ではありませんから施工溶剤として使用する場合は其れなりの経験とノウハウが求められます。・・・以下省略

 シリカ系については1つの基本があります。フッ化物+酸と言う単純な基本です。ハッキリ申し上げますが、未だに類似業者の皆さんはこの単純な基本の中で頑張っていらっしゃいます。故にもっと強くとか弱くとか反応時間に神経を使ったりとかになる訳です。

 自然石の床材の組成構造、色彩、吸水性等々は成り立ちで各々変化があるのは当然で、その成り立ちを理解する事が肝要なのです。困難であり、ある意味で時間と金を浪費する事になりますが、これを克服しない限り、次のステップ(段階)には進めないのです。

 克服しステップアップしたとします。次に重要なのは各々シリカ系床材の反応状態を知る事です。単純基本の溶剤を塗ると過剰に反応しシリカが露出し白っぽく仕上がってしまいます。滑りは十分に抑制されますが見た目の変化が激しく、また汚れも付き易くなってしまいます。

以下次回へ

 

 

 

 

 

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