防滑の達人はメンテ業務でも達人なり!

2020年3月 7日 (土)

シリコーン樹脂系コーティング済のタイル・石材の防滑新溶剤の完成報告

研究開発の為しばらく現場から離れていましたが良いのが完成したので又少しだけ現場復帰する事にしました。   

 

 『シリコーン樹脂系コーティング済のタイル・石材専用の新溶剤が完成』

 8年ほど前、大阪の箕面市に(株)スリップアウトをを立ち上げてから暫く一線を退く事にしていました。理由は2つ。1つは、小生がいつまでも指揮棒を振っていたら、代理店以下滑り止めに関わっている皆がやりにくくなるのでは?と考えた事。もう1つは、小生に大きな悩みが生じた事です。小生の前にどうしても越えられない壁が出来たのです。シリコーン樹脂系コーティングと言う大きな壁が小生の思考を狂わせはじめたのです。中国産セラミックの市場と美観維持に執着さえ感じる商業施設等の今日を思えばいつかは到来するテーマではあり予測もしてはいましたが、皆目見当がつかなかったのです。・・・そしてまた何とかしたいウイルスが小生に憑りついて『隔離』するべきだと小生が判断したからでもあります。

 

 何とかせんといかんシリコーン樹脂ウイルスの発生源  その1

 平成24年に九州の大手ゼネコンより熊本県八代市に建築中のスーパーマーケット床の滑り止めを依頼された事がありました。仕事を頂戴するのは大変有難い事なんですが、熊本県のしかも初めて取引するゼネコンさんが何故弊社に問い合わせしてきたのか?疑問に思い建築中の現場所長に尋ねてみました。

 所長の話によると、敷設予定の磨きのセラミックタイルについて九州の滑り止め業者数社から施行見積りをもらい各々にデモ施工をさせたところ全滅、九州の業者が駄目なら関西でという訳でまた数社にタイルを送りデモ施工を頼んだが、1社も滑りを抑制することが出来なかったとの事でした。関西の業者から『アソコなら』と紹介してくれたのが弊社だったと言うのです。

 開発者としてのプライドがうずきましたね、その時。・・・数日後、ゼネコンより問題のタイルが送られてきました。見た目はいつもの磨きにしか見えません。実はこの頃、噂には聞いてはいましたシリコーン樹脂系コーティングの事。まだ出くわしたことがなかったのです。

 剥離さえすれば出来ると思っていました。通常の手順で作業を終え滑りの効果を確認するとツルツル・・・ツルツル・・・ツルツル・・・。全く効果がありません。冷や汗がでましたね。何回重ね塗りしても駄目でしたね。それならばと販社に適した剥離剤がないか物色し色々試してみたが剥離も出来ず、最後にもうひとあがき、タイルを痛めない程度のパットを探し剥離剤と共に同時に使ってみたが・・これも駄目でした。

 

つづく

  

 

 

 

2019年7月25日 (木)

10年振りの再施工依頼ではありますが・・・

          常識的には絶対に請けない仕事なんでしょうがね・・・その2

 

 施工当日。本日はエポキシの剥離がメインとなるので総勢5名で臨みました。通常、コーティングやワックス等の剥離は一般的な剥離剤で溶解させ、ポリッシャーを回し、バキュームで吸い上げていけば簡単に取り除く事が出来ます。80平米程度であれば通常1~2名でしかも短時間で作業を終えるレベルです。 エポキシやアクリル系の剥離となるとそう簡単にはいきません。特殊剥離剤を塗布しても柔らかくなるだけで溶解しません。従ってポリッシャー、バキュームが使えないので全てを手作業で取り除いていかなければなりません。しかも剥離剤で一旦柔らかくなったエポキシは時間経過と共に徐々に硬くなっていきます。手早く処理しないと刺激性の強い特殊剥離剤を何度も塗布する事になるので必死です。

 

 全員下向きとなりケレンとスクレバーで手早く取り除いていきますが簡単にはいきません。柔らかくなったエポキシには若干粘りがあります。這いつくばって、剥くっては缶に入れ、剝くっては缶に入れ・・・本来ならば絶対にやらないであろう作業を全員黙々とこなしています。途中、皆の息が上がった所で短時間の休憩を数回とりながら1回目の全床面の剥離作業を終了。1回目?・・・実はエポキシの剥離を他社が嫌がる理由がここにあるのです。溶解しないから、はぎ取る作業をやるわけで、床面の僅かな凹凸部とタイル目地には必ずエポキシが残留します。しかも剥離作業中には残留しているか否か全くわからない。床面が乾いてはじめてあちこちの残留が目に付くのでやっかいなのです。

 

 1回目の剥離作業を終え休憩していると、居住者らしい年配の方が現場を歩行されました。記すべきかどうか思案しましたが記録でもあるので記します。・・・『なんや、目地に残っとるやないけ。契約してやらしとるんやからちゃんとやれ。』・・いやはや・・いきなり唾を吐かれてしまいました。

 

 実はエポキシやアクリル系の剥離の手法としてもっと簡単な方法があります。ダイヤモンドブラシをポリッシャーにセットし高速回転させればある意味、楽にエポキシを除去できたかもしれません。弊社も所有していますが、今回の現場でははじめから使用する予定はありませんでした。たとえ新品のダイヤモンドブラシであっても80平米もあれば1回で使い切ってしまうでしょうかね。・・・予算の半分近くもする様な消耗品はさすがに内藤と言えども今回の予算では使えませんでした。

 

 休憩後、2回目の剥離作業を開始。残留しているエポキシを目地を中心に削り取っていきます。ただ黙々と地味な作業を続け、滑り止め溶剤を塗布可能なレベルになった頃は午後4時半を経過していました。その間にT氏の奥様にお茶の差し入れを頂いたり、理事長には長時間、居住者の誘導をして頂いたりと大変お世話になりました。・・・予算が少なかろうが、何か言わんと気の済まないクレーマーにウンチク言われようが、10年前の弊社の施工を喜んで受け入れてくれた方々の期待を裏切る訳にはいきませんし、私自身がこのコバルトブルーの床材が好きで元のレベルに戻したいと考えているのですから、当然最善は尽くすべきです。

 

 滑り止め溶剤を塗布し、翌日の作業に備えチェックを終え、現場を後にしたのは午後6時を経過していました。本日の持ち合わせた体力は完璧に使い切りました。・・・ああ・疲れた・・・

 

 

 次回へ

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年1月27日 (日)

滑り止めの達人はメンテナンス業務でも達人であれ!!

            

            おそうじのプロアカデミーに参加します。

滑り止め稼業23年、溶剤開発20年、私も早67歳となりました。時が過ぎゆくのはあっという間です。現役という車のエンジンを切って数年も停止させていると、突然何かを頼まれてもエンジンのスイッチがなかなか入りません。
 おそうじのプロアカデミーの主催者に依頼を受け3か月になりようやく動き出す始末です。それでも私のノウハウやウンチクが滑り止め業者やメンテナンス業者の皆さんに活かされるのであればと、まんねん腰痛と診断された重い腰を上げる事にしました。
 床や壁等に付着する汚れは、貼られているタイルや石材の種類・成分・組成・構造や現場環境によって大きく変化するものです。今回はアカデミーの要望もありますので¨汚れの変化¨について書いてみたいと思います。
 タイル・石材の種類・成分・組成・構造の違いで汚れの何が変化するのか?これが理解出来ればタイル・石材のメンテナンスが前向きに効率的に変化していく筈です。
 次回から違いの1つ1つを私の経験則をもとに記していきますが、かなり大まかなものになると思います。細かく説明するとキリがないのですが、皆さんの疑問、質問には出来るだけ答えていきたいと思います。
次回へ